昇天峠

死期の間近い母親の願いを聞いて、オリヴェリオは腹黒い兄たちに遺産を渡さないための遺言状を作るために出発する。ひどい田舎で、町までの唯一の交通機関はオンボロバス。大急ぎのオリヴェリオだが、はやる心に逆らうように想像を越えた事件が起こる。走り出すやいなやバスはパンク。ようやく修理して峠に向かうと天候は一変して霧がたちこめ、今まで一台としてなかった対向車が現れ行く手をふさぐ。さらに妊婦が産気づき、ようやく出産が終わって、走り出すとバスが川にはまってしまう。乗りあわせた男好きの新妻ラケルに誘惑されたオリヴェリオはあらぬ妄想にふけるうち今度は運転手が眠りたいと言いだす。代わって運転するオリヴェリオだが、ひと眠りした運転手は実家に全員を連れて立ち寄ると言いだす。すっかり苛立ったオリヴェリオはバスを借りようとするが……。

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