ハリウッド的殺人事件

ハリウッド。若者で埋めつくされたライブハウスで事件が起こった。銃器が火を噴き、人気ラップ･グループのメンバー4人が射殺されたのだ。この事件にロサンゼルス市警の殺人課に勤務するベテラン刑事ジョー･ギャヴィランが呼び出された。彼は、かつては敏腕として鳴らし、今では副業の不動産取引に忙しい毎日を送っているのだ。ヨガ教室で美しい女性たちに囲まれ、インストラクターをしているK.C.コールデンの携帯も鳴った。彼もロス市警の刑事だ。犯行当時には300人もの客がいたにもかかわらず、手がかりはK.C.が見つけたダイヤのピアスと犯人のものと思われる2つの足跡くらい。現場に駆けつけた2人は実地検分を開始した。ところがその最中にも、ギャヴィランの携帯がひっきりなしに鳴る。かかってくるのはもちろん不動産取引の電話だ。2人でバーを訪れた夜、K.C.は本当の夢をギャヴィランに初めて打ち明けた。K.C.は主役を演じる「欲望という名の電車」の舞台に向けて、日夜演技の練習を重ねているのだ。