空中茶室を夢みた男
(C)田中千世子事務所
2019年10月26日(土)公開
寛永文化をリードした男たち。なかでも築城から作庭までを指揮し、利休、織部と続いた茶の湯を新しい時代にふさわしい「綺麗さび」に結実させた、日本のレオナルド・ダ・ビンチといわれた大名茶人小堀遠州。その心の友にして芸術仲間であり、天皇家と将軍家の公武の融和という政治活動に力を合わせた石清水八幡宮の社僧、松花堂弁当、その名の由来となった松花堂昭乗。文化の伝統と新たな創出に情熱を注いだ遠州と昭乗のふたりがつくりあげた空中茶室をめぐる記憶の旅である。