ニッキー・ホプキンズの命日9月6日(金)に公開される『セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男』より、予告編が到着!また、マーティ・フリードマン(ギタリスト)、本作に出演もしていて、上映後トークイベントに登壇予定のモーガン・フィッシャー(キーボード奏者)によるコメントが届いた。
本作は、伝説のセッション・ピアニスト、ニッキー・ホプキンズの軌跡を、時代とともに振り返る音楽ドキュメンタリー。1960年初頭、16歳のときにロンドンの名門・王立音楽アカデミーを自主退学し、サヴェージズのピアニストとしてキャリアをスタート。以降、30年にわたりロックンロール黄金期のミュージック・シーンに欠かせない存在に。50歳の若さで逝去するまで携わったアルバムは250以上、しかも今日に至るまで演奏される名曲の数々に圧倒される。
予告編は、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー、キース・リチャーズに加え、多数のレジェントのインタビューの中から、モーガン・フィッシャー(モット・ザ・フープル)、ピーター・フランプトン(歌手)、デイヴ・デイヴィス(キンクス)、ニルス・ロフグレン(Eストリート・バンド)のインタビュー風景も垣間見れるものとなっている。
■『セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男』予告編
<マーティ・フリードマン(ギタリスト)>
『セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男』を見ると、音楽業界の伝説的アーティストの演奏場面をたっぷり覗けます。
トップアーティストやバンドの魔法は固定メンバーだけから生まれる物じゃない事実がよくわかる映画です。
セッションプレイヤー ニッキー・ホプキンズの名前は一般的に知られて無いですが、皆さんが彼の演奏を聴いた事があるのは間違いないです。
<モーガン・フィッシャー(キーボード奏者)>
今、ジョン・レノンの『イマジン』のオリジナルLPジャケットに、「ジェラス・ガイ(Jealous Guy)」で素晴らしいピアノを演奏したニッキー・ホプキンスがクレジットされていないことに気付きショックを受けています。彼のピアノこそ、この曲で最も大事な楽器なのに!!
でもインターネットが普及するずっと前、レコードについての詳細を調べるのが困難だった、60年代・70年代のセッションマンたちを取り巻く状況としてはこれが一般的だったのです。
そのため、多くの音楽ファン同様私も、多くの名曲レコードから聞こえる素晴らしいピアノの演奏が、ニッキー・ホプキンスによるものとは知らないまま楽しんでいることも多かったのです。
私自身が駆け出しのピアニストであったこともあり、ザ・フー、ローリング・ストーンズをはじめ多くのトップ・ロックバンドのピアノパートに熱狂しました。
当時、ロックのスコアが入手できることは非常に稀で、ロックの音楽スクールもありませんでした。若いミュージシャンたちは、どのように演奏されているのか理解できるまで、レコードを何度も聞いて耳で学ぶしかありませんでした。この「耳コピ」はおそらく音楽を学ぶ最良の方法です。
当時、ワイルドで力強いものであれ、優しく心温まるものであれ、ニッキーの素晴らしいピアノは、偉大なる無名の師であったのです。彼のギャランティーはその才能に見合うものではありませんでした(70年代はじめ、演奏のギャランティーは7ポンドでした)。セッション・マン達は、平凡な曲をメジャー・ヒットへと変貌させ、アーティスト達は裕福になった一方、この少ない報酬を受け入れていました。
ようやくニッキーがその貢献にふさわしい栄光と称賛を受け取る時が来ました。微力ながらこの良い映画に尽力できたことがとても嬉しいです。どうもありがとう。
9月6日(金)より池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開