甘いドーナツで一攫千金を夢見る男たちの友情物語『ファースト・カウ』未開の地に初めて“牛”が降り立つビジュアル2種・日本版予告が解禁!

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11月27日(月)

ケリー・ライカート監督作『ファースト・カウ』。トビー・ジョーンズ演じる仲買商が、お茶にミルクを入れるために呼び寄せた、この地にたった一頭の牛。料理人のクッキーとキング・ルーは夜な夜な仲買商の豪邸に忍び込み、盗んだ貴重なミルクで作ったドーナツで一攫千金を狙うことに。すると、その美味しさがたちまち話題となり、やがて仲買人本人の目にも止まるが・・・。牛との出会いが物語の行方を握る本作より、物語の鍵を握る“牛”が印象的な日本版ビジュアル2バージョンと著名人絶賛コメントが到着した。

舞台は西部開拓時代のオレゴン州。アメリカン・ドリームを求めて未開の地にやってきた料理人のクッキーと中国人移民のキング・ルーは、ドーナツ作りを通して少しずつ友情を育んでいくー。日本版ビジュアルのデザインを手がけたのは、『君の名前で僕を読んで』『mid90s ミッドナインティーズ』『わたしは最悪。』など、これまで人気作のビジュアルを数々担当してきた、デザイナーの石井勇一氏。一つ目は、本国ビジュアルの世界を踏襲したもの。牛が船で運ばれている様子が切り取られ、静かにこちらを覗く姿が目に留まる。さらに「おいしい話にご用心。」というコピーが浮かび、決して一筋縄ではいかない、ふたりの旅路の行方が気になる1枚となっている。


もう一つは、日本オリジナルで作成したもので、牛がまさに未開の地に降り立つ瞬間が映し出され、物語の始まりを連想させる。背景には紅葉色づく美しい木々が見られ、本作の魅力の一つでもある、豊な自然を感じることができる。劇中の牛を演じたのは、イーヴィーという雌牛。ケリー・ライカート監督は、映画の重要なキャラクターとなるイーヴィーとのエピソードとして、たくさんの顔写真の中からいちばん大きな目をしていた彼女を抜擢したと語っている。


料理人のクッキーと中国人移民のキング・ルーが静かな森の中で出会うシーンから始まる本トレーラーでは、この地に初めてやってきた、たった一頭の牛によって2人の人生が大きく左右されていく様子が描かれる。ドーナツを作る過程がなんとも美味しそうに映し出され、人々の間でもたちまち大人気になっていく。リスクを冒しながらも、夜な夜な牛からミルクを盗む2人だったが、果たしてドーナツで成功を掴むことはできるのだろうかー!?「この地には歴史がない。始まりつつあるが、今度こそ築けるかも。俺たちの未来を」そうつぶやく彼らの物語の行方が気になる映像となっている。

「ファースト・カウ」日本版予告

現代アメリカ映画の最重要作家であるケリー・ライカートが監督を務め、“眩しく魅惑的 遥かな世界への窓”(TIME OUT)、“驚くべきアメリカン・ドリームの原点”(INDIEWIRE)、“傑作”(THE NEW YORK TIMES)と、評される本作。さらに、アメリカで高い評価を受けるアーティスト、ウィリアム・タイラーの音楽が、2人の旅路を優しく包み込んでいる。

●ISO(ライター)
マチズモを礼賛する開拓時代に、男の業から解放された親密さを育む2人。
フロンティアで芽生えたその聖域をいつしか羨望の眼差しで見ていた。
歴史書に載らない落後者の人生を拾う、ライカート監督の優しさが光る名篇。

●大前粟生(小説家)
物語より親密さを、死やスリルより彼らの生活のささやかな一場面を大事にしてくれる、素晴らしい映画。

●中村千晶(映画ライター)
ずっとハラハラなのに、なんて心優しい映画なんだろう! マッチョな開拓時代、主人公ふたりは明らかにマイノリティだ。彼らの風変わりな共同生活のぬくもりに、いつの時代にもある「生きづらさ」を感じてヒリッとする。

●門間雄介(ライター/編集者)
歴史の深層から社会を、生活を、そこに生きた人々を掘り起こし、
生き生きと再現する、そして人と人との間に生じる、心の通いあいを嘘なく記録する、
友情劇という一語にはくくりきれない、深い余韻を残す物語。

12/22(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開

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作品紹介

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